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東京モーターショー2007

東京モーターショー2007

開催一週間で、すでに48万人以上もの人が訪れている【第40回・東京モーターショー2007】。 ここで行われている人気の体験型イベントのひとつが「クリーンエネルギー車試乗会」です。 各メーカーイチ押し、最新のクリーンエネルギー車に乗ってきましたよ☆

ところで「クリーンエネルギー車って何?」
という人も多いかもしれませんね。

石油以外のエネルギー源として、ハイブリッド車や天然ガス、ディーゼル代替、電気などを利用するクルマであり、排出ガスを出さないという点で期待できるのがクリーンエネルギー車。

※ガソリンを併用するハイブリッド車は、排出ガスを出しているので厳密にはクリーンエネルギー車ではないということになりますが、今回の試乗会では同じカテゴリーです。

尚、ハイブリッド車は2つ以上の動力源(ガソリン、電気、水素など)を持ち、状況によって動力源を切り替えて走行できるクルマのこと。動力源の組み合わせはいろいろです。

近年、環境問題が大きくクローズアップされ、従来のクルマの仕組みである“ガソリン燃料で、CO2(二酸化炭素)その他の排気ガスを出して走る”というシステムそのものが大きく変換を迫られている流れについては、みなさんもご存知かと思います。

クリーンエネルギー車によるCO2の抑制および排出ガスの清浄化のため、各自動車メーカーは開発に力を入れています!

メルセデス・ベンツF600 HYGENIUS

まず最初に、渋いゴールドのボディが高級感を醸し出す『メルセデス・ベンツF600 HYGENIUS』に同乗させていただきました。水素ガスとリチウムイオン・バッテリーを積んだハイブリッド車。当然のように左ハンドルです!

前方から後方にかけて斜めに切れ込むようなデザインの窓、ルーフまで溶け込むように一体化した大きなフロントガラスが特徴的。

走り出しは非常にスムーズ。音も静かで、なめらかに加速します。最高速度は170km/hということで、従来のガソリン車と比べてもまったく遜色ないスピード!

「このクルマはコンセプトカーなのでこのまま一般的に販売する訳ではないですが、Bクラスに同様の燃料電池ユニットを入れて商用化が進んでいます」

というお話でした。
ハイクラスなハイブリッドカーとして憧れを集めそうですね。

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スバル R1e

『スバル R1e』は見た目はごく普通の「気軽に街乗り」というイメージの軽自動車ですが“充電式の電気自動車”というクルマ。走行によって発電するタイプではなく、コンセントにつなぐプラグインタイプです。

家庭用のコンセントでは8時間でフル充電が可能とのこと。
ただしガソリンや水素等、他の燃料との相互切り替えおよび走行充電はできないので
「電気を使い切ってしまった場合、途中で止まってしまうこともあり得る」だそうです。それはちょっと困ります!

とはいえ、走り出しのスムーズさや走行中の音の少なさ(静かです)は一般的なガソリン車とはやはり違います。スッと走り出していつでも止まれるような安心感がありますね! 電気自動車は、ゴルフ場のカートや遊園地の乗り物に多く使われているそうです。もちろん排気ガスも出しません。

ただし走行距離が短いのがネックということですが、この『スバル R1e』は官公庁や銀行など、ある程度走行距離の限定される業務走行を想定したクルマなんだそうです。現状では1日20Km程度と走行距離はかなり限定されますが、1km走行あたりの電気料金が約0.6円と安いのも魅力のひとつ。

いずれはコンビニ等に充電器を置いて、15分ほどで高速充電が行えるようにしていく予定とか。買い物や病院の送迎等、ある程度の距離がわかっている場所に「ちょい乗り」するには十分な感じですよ。そういう乗り方に限定して普及していく方法もよさそうです。

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マツダ ハイドロジェンRE

『マツダ ハイドロジェンRE』は世界に先駆けて実用化された“RENESIS水素ロータリーエンジン”を搭載したクルマ。見た目はちょっと大きめの乗用車(でも4人乗り)ですが、そのエンジンは究極のクリーンエンジンと呼ばれるもの。

次世代エネルギーとして注目の水素は、二酸化炭素や有害な排出ガスを出さず、燃焼の際に出すものは“水(水蒸気)”だけ!

燃料は水素とガソリンのハイブリッドで、手元と足元のスイッチで100%切り替えが可能。途中で水素が切れてしまったときはガソリンに切り替える等で走行が可能です。

実際に同乗させていただいて、水素とガソリンそれぞれの走行を体験してみました。乗り心地と加速の印象は両方ともあまり差は感じられません。

ただ、ガソリンより水素での走行時の方がやや音が大きく感じられました。これは水素の“燃焼速度が速い”という性質上、燃焼時に周波数の高い音が出るということです。燃料の違いによる音の大きさでは、水素>ガソリン>電気の順と言えるかも。

少し乗ってみた限りでは十分な性能ではないかと感じられましたが、データ上では水素使用時とガソリン使用時を比較すると、どうしても水素の方が出力・トルクともに劣ります。どのメーカーでも同じでしょうが、このあたりに改良の余地があるのでしょうね。

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ホンダ FCX

『ホンダ FCX』は、燃料電池と水素ガスのハイブリッドカー。水素と酸素を燃料に、燃料電池が発電した電気でモーターを回すシステムで、排出するのは水だけです。また、従来の燃料電池車では難しかった【寒冷地での始動】をホンダの技術によってクリア! FCXはマイナス20℃からの始動も可能になっています。

さっそく乗ってみると、いつ出発したの?というぐらいのスムーズさ。これは今回試乗してみた電気自動車に共通する印象です。音もなく、ガクンとくる衝撃もなくスーッと発進。これは、従来のガソリン車には必ずあった「ガソリンの燃焼による振動・排気」がまったくないため。また、ギアもマフラーもありません! 電気という動力では、これが普通なんですね。

またトルク(回転力)が大きいため、発進・加速もパワフルとのこと。データ上の最高時速は150km/hだそうです。

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ニッサン X-TRAIL FCV

燃料電池車、『ニッサン X-TRAIL FCV』。走行することによって充電され、最高時速は150km/h程度まで出るそうです。

乗り心地はいたって普通。
普通というか、まったく違和感がないんですね!
電気、環境問題、エコ、といちいち言わなくても通用するこの乗り心地を達成するためには、相当の技術の裏づけがあるはず。

X-TRAILはこのFCVバージョンの他にも、2008年秋にクリーンディーゼルエンジン(触媒によって窒素酸化物などの排出ガスをクリーンにする等)を搭載したバージョンが出るようです。

若者に人気の4×4、SUV形乗用車では販売台数トップクラスというクルマのクリーンエネルギーバージョンといえば、若い世代に大きく受け入れられること間違いなし。ニッサンの提唱する「ニッサン・グリーンプログラム2010」に向けての試みは、要注目です!

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トヨタ FCHV

高圧水素を搭載した燃料電池自動車『トヨタ FCHV』。2年前、【第39回東京モーターショー】試乗会でも乗りました!

開発めざましいクリーンエネルギー車という世界で、2年という期間はどの程度の技術革新が見られるんでしょうか? 見た感じはクルマの全面に広告が施されている以外、前回のバージョンと大きさもさほど変わらずです。

「このクルマ、9月に東京・大阪間の560kmを完走したものなんですよ」
特に変化なしかと思いきや、いきなり大きな成果を聞かされてしまいました。航続距離が短いとされる水素を燃料としたクルマで、追加の水素充填なしで500kmもの距離を走るというのは画期的なこと。

自社開発の高圧水素タンクによって水素貯蔵量を従来の10%増加させ、その分、航続距離も延長。クルマ内部の仕組みに大きな変化はないとのことでしたが、燃料電池スタック、モーター、タンク、バッテリー等ひとつひとつの主要部分の開発は進んでいて、総合的な改良が進んでいるようです。

燃料電池車が問題とする氷点下での始動についても、マイナス30℃で始動・走行できることが確認されています。

トヨタは言うまでもなく、世界初の量産ハイブリッド車『プリウス』を世に送り出したメーカー。そのハイブリッドシステムは、さらに高い技術力によってFCHVに受け継がれている様子。次のモーターショーにはさらに向上した技術の盛り込まれたFCHVに試乗できるかも!

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実は、取材中にハプニング発生!!
ベンツから降りる際、前日に買ったばかりのデジカメを落として壊しちゃいました…。データが無事だったのが幸い、その後は写真撮影が不可能に
雰囲気だけでも感じていただければ…という画像を公開いたします。これからモーターショーに行かれる方は、カメラは首から下げて両手はフリーでどうぞ☆

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